「開いたいるか」の都市伝説は本当だったか?




手が空いた時に電子カルテなどの作業をおこなっている。
開いたいるか」についてのまとめなど。


増田茂氏の github 開発環境に対する無知


ところで、私は、2010年頃までの OpenDolphin に関しては評価していたし、それはこのブログでもはっきり言及している。
コミッターの一人、和歌山の増田内科(現在は閉院)の増田茂 医師 は、アマチュアにしてはよく頑張っているなあという印象を持っていた。

が、最近の



といったツィートを見る限り、増田茂氏は github (というソースコードのファイルを置いておくためのサイト)に関して何もわかってないようだ。(→メドレー的には増田茂氏は開発者ではないようです)

私が見たところ、HorliX (という医療画像を閲覧するためのソフト)は、ライブラリの一部は開発環境の癖もあって、全てが開示されているわけではないが、メインのソースコードは github で公開されている

自分で github を使って開発していたら、わかりそうなもんなのだが。

これは、増田茂氏とともに著作権者であるとされていた元町皮ふ科松村哲理氏も同様で、上流である horos ブランチを見て、「(オリジナルな)コードがない」と見当違いのコメントをしていた。

やはり、GitHub の使い方がわかってないようだ。
(→やはりというべきか、松村氏もメドレー譲渡後は、開発者とは認められてない)


増田茂氏のデータの互換性に関する定義

増田さんはよく「本家の OpenDolphin と増田ファクトはデータ互換性がある!」と主張している。

商用版開発元も含め周囲は「え?」と思っていたのだが、これ、増田さんの「互換性」の定義が一般のそれと違うことからくるのかもしれませんね。
アプリAとアプリBの「データに互換性がある」と言った場合、通常は、データをA⇄Bでやりとしても正常に動くってのがその定義だと思う。
彼が言っているのは「本家の OpenDolphin から増田ファクトには移行ができる」ってこと、つまりA→B ができるとしか主張していない。
なんでも増田ファクトは有床診療所にも対応しているそうだから、この分のデータはノーマルドルフィンにコンバートすることは原理的にできない。
だから、強いていうなら「上位互換」ということになる。
言葉の定義はひとまず置いておくにしても、単純な一方通行の片道切符なのか、それとも、何か特別にA←Bができるような作り込みしているかまでは当然わからないが、主張だけをとるとデータの互換性の定義が一般のそれとは違うのかなと思う。
以前に現実に問題となったことを指摘するなら、増田ファクトユーザーが電子カルテを乗り換える際にデータのコンバートができず、LSC や 他の IT系の業者に救いを求めていたという事実はある。LSC の方もはっきり言っていたし、猪股先生も何回か要請を受けたそうだ。

真正性とバックアップツールの問題

なお、air さんたちが主張していたのは、「ドルフィン単体としては、修正履歴を出力する機能はないので、なんらかの事情でカルテの開示を求められた際に、真正性を担保した形でデータを提示することができない。この点については何らかの工夫が必要」というもので、だから、データ移行ツールや HTML/PDF Viewer をドルフィンとは独立に作成したわけだ。
後述するが、厚労省もおおよそこのコンセプトでガイドラインを修正した。
増田氏が言いたかったのは「本家版と増田ファクトはデータ互換性がある。だから、増田ファクトも真正性はある。よって、3要件を満たした電子カルテだ」ということかもしれないし、だから、その点に(側から見ると必要以上に)こだわっていたのかもしれない。だが、このロジックは、相当、無理がある。本家版自体の真正性の担保が不十分な場合、当然、増田ファクトも真正性は担保されないからだ。実際、本家ドルフィンは単体としては、ガイドラインで義務づけられているバックアップツールの類を実装してはいない。可能性として、本体とは別にあるのかもしれないが、それはもちろん、オープンソースではないし、増田氏に提供されるようなものではない。
厚労省も 2010 年代は、真正性やバックアップツールの具備に関しては曖昧にしていたのだが、安全性のガイドライン Ver5.2 以降、電子カルテに求められる条件として「システム停止時には、本システムとは別系統で過去カルテの閲覧ができること」を明確化した。
増田氏の考え方は完全に否定されたわけだ。


アマチュアかつ初期設計に関与していないのに不自然な自信

 どうも、この人に限らず、この人がらみの人脈は、ソフト開発の実際がまるでわかってないらしく、ラドワークスさんという OsiriX の取り扱い業者もおかしなツィートをしていた。→別にこのエントリーが効果があったわけではないだろうが、ラドワークスさん、HorliX 絡みのヘイトツィート自主的に消してくれたようですね。良い対応だと思います。

この業界では、よしきちさんというそれなりに名の通った編集者/ライターの方がいらっしゃるのだが、「コーディングスキルはない」と誹謗中傷とも取れる発言をしていた。
確かに、編集よりの方だから、コーディングスキルはそれほどではないかもしれないが、少なくとも彼が本家 HorliX プロジェクトに送った日本語化に関するプルリクエストは非の打ち所がないくらい正当なものだった。github の日本語化検討でも


と積極的に活動していた。
残念ながら、マージをされなかったようだが、手続き的に見れば(= github の使い方から見れば)、まるで問題なく、初学者にしては、立派なものだったと感心した記憶がある。
少なくとも批判だけはして、オープンソースソフトに関してなんの貢献もしていない人間が言っていいセリフではない。


周囲の関心を集めていた頃の OpenDolphin は、素人であってもプロであってもこのプロジェクトに自由に関与できて、このソフトをよくしていこうという熱意があったように思う。
いつの頃からか、関与できる者が限定され始めた。そして、その関与者も果たして本当の関与者なのか疑問に思う人だらけになってしまった。
この点に関しては残念でならない。


(追記)


これも何かを勘違いしている。HorliXHoros はかなり違ったものになってきている。どこかで詳しく書くかもしれないが、HorliX が世界で売れた理由は Horos には無いものがあったからだ。
→などと書いてましたが、Horos は実質的に開発終了。一方、HorliX の方は大きな機能追加はないものの開発継続中。オープンソースの世界ではフォーク元が絶対ということはない。何か勘違いしているとしか言いようがない。
また、増田ファクトに関しても現在(2023)ではガイドラインの基準を満たしているとは言い難く実用的な電子カルテとしての存在感は全くないと言っていい。増田ファクト=オワコンという認識の方が強いと思う。
→HorliX にあって、Horos に無いものといえば、例えば RAW ファイルの取り扱い。『RAW ファイルを読むこむ』参照。
また、最近になって猪股先生自らが明らかにしたが、VTK との連携部分。確かに HorliX の動作は安定してますね。ヴォリュームレンダリングさせた際、オフセットがかかったことは一度もない。
→最近では(まだ公開されていないが)ビルドシステムそのものが変更になっている。またついでで言っておけば、horos のビルドシステムは horosproject チームだけで作成したものではない。一部の人の主張によれば、これなんかも LGPL 違反に該当するはずだが、当人たちは問題にしてないようだ。ソースコードを読まずに他人を批判するものではないですね。

また、彼は「フォーク元と喧嘩するようじゃ・・・」という言い方から推察できるように「正統派」という意識がいささか強すぎるように思う。
確かにLSCがドルフィンを商業用ソフトとして取り扱っていた期間は、彼はLSCからも「主要なコミッター」とされていたから、ある程度は理解できなくもないが、主張が過剰なような気がする。
彼がプロジェクトに関与できるのは、ドルフィンがオープソース化されて以降に限られるはずだから、プロジェクト自体の基本設計、いわゆるアーキテクトに値するような役割は果たせない。
UI や部分的な機能を提供した程度の貢献にしては(もちろん、これだってアマチュアとしてなら立派な貢献だが)、不自然なまでに尊大な態度をとっているように思う。
例えば、こういったツィート。
開いたいるか」などと呼んでいる私や湘南鎌倉の斎藤先生なんて、彼からしたら「ダメ」人間なんだろう。
アプリ名称の表記に関してこういうことを上から目線で言うのは、明らかに行き過ぎた行為に思える。
→メドレーに事業譲渡されてから、この事情はかなり明らかになった。結論から書いてしまうと、なんらかの契約の上で著作権(表記権)を持っていたからというのがその理由。
GPL であれば、GPL の縛りを守ってさえいれば、誰だって自由にソースコードを使っていいはずだが、さらに開発元お墨付きの権利があれば、その枠を超えて少々過剰に自分の権利を主張したっていい、という理屈だろう。彼が(GPL ライセンス違反ではなくて)たまに著作権法違反と口にしていたのはこれは根拠だったのかもしれない。
ただ、(これは私も驚いたのだが)現在は「全く持っていない」そうだ。
確かに彼はメドレーを開発元として言及すらしていない。


皮肉なことに、経営体制の変わった LSC やメドレーからその存在が懸念されている(いた)のは、増田ファクトの方のだ。前にも書いたようにデータコンバートできずに放り出されたユーザーの後始末をしたのは LSC (や名もなき業者)だし、データ互換性が完全に取れているか不明なソフトを OpenDolphin という同一名称で配布するのは商用開発元からしたら迷惑でしかないだろう。

正統性に対するこだわりと過剰な権威主義

「正統派という意識がいささか強すぎる」と書いたが、彼が増田内科のホームページ上に書いた記事からもそのことがうかがえる。(『「I 氏(精神科医)について」について』参照)

私はOpenDolphinの原著者である皆川和史氏やLSC社と交流がある。当事者に問い合わせたが、宮崎大学→京都大学の 吉原 博幸 先生のDolphinプロジェクト及びデジタルグローブ(現LSC)社のOpenDolphinにI氏がかかわった事実は確認できなかった。前掲のメールのとおり彼は、2013年以降に個人的にOpenDolphinを利用し始めたにすぎず、OpenDolphinの開発が始まった2001年から2013年まで、彼はDolphinプロジェクトやOpenDolphinの開発とは無関係であった。 
 湘南鎌倉総合病院心臓センター循環器科 齋藤 滋 先生のブログ記事「いるかの住む闇」(削除済み)にある、彼が「Dolphinプロジェクトに投げ込まれ、政治的圧力を受け一時は"air(=I氏)死亡という噂を流して"身を隠したが、その後医学部に入学した」という滑稽なエピソードは、多少の不正確さは許容するとしても、I氏が医療分野の権威の「虎の威を借るために創り上げたフィクション」であろう。

I 氏というのは、猪股弘明氏を指しているのだろうが、そもそも、猪股先生自体、OpenDolphin-2.7m や OpenOcean は、あちこちで「個人的にカスタマイズした分派」とことわっている。
その「個人的にカスタマイズした分派」の方が、本家より出来が良かったから普及し、齋藤先生などが取り上げたのであって、権威に名を借りたわけではない。
わざわざ、吉原先生の名を出すなど、自分の方が正統・権威があると言いたいのかもしれないが、それはソフトの出来の良し悪しとは何の関係もない。
なお、上記記事はもちろん診療所ホームページに記載・広告できる内容を大きく逸脱しており(医療機関の広告規制違反)、実際、厚労省より削除要請→削除となったようだ。
また、この記事自体とても医師が書く内容と思えず、ネット上の増田茂医師の中の人は別の人(システムクラフト社の杉原利彦氏?)ではないかと推測されている根拠の一つになっている。(『@masudanaika による個人情報流出ツィート』や『医師と業者の不適切な関係』参照)


HorliX Plugin


 といっていたら、開発陣、あっさりと皮膚の写真を(擬似)3D表示。

画像作成 猪股弘明先生


Horos ではなかなかこういう処理はやりにくい。

さらに取り込んだ画像をRGBに分解。



これもフェイザー猪股弘明先生(「先生」というのは精神科医でもあるから。深い意味なし)提供。プラグインで実現したんでしょうかね。


オープンソースのプロジェクトではライセンスの変更はしばしばある


なお、(ここもけっこうな人が誤認しているようなのだが)Horos もプロジェクト発足当初は GPL でライセンスされていた(現在は LGPL)。
時系列的にいえば、
 LGPL(OsiriX 時代)→GPL(Horos 発足当初)→LGPL(現在)
となっている。
これは、主要なライブラリがほぼすべて外部のオープンソースのプロジェクトであるため、GPL⇄LGPLの変更は大きな意味を持たないからと考えられる。
これに関して小林慎治はおかしなこと言ってましたね。




GPL 適用の妥当性


調べてみると、そもそも「いるか」プロジェクト自体が(今ではクレジットすらされていない)関係者の共同著作物的意味合いが強かったり(現在、ソースコード上で特定できるのは Junzo SATO さん)サンプルコード(例えば Oracla が公開しているコード)の流用もあったりするのだが、それをオープンソース化するにあたって特定の者に copy right/left を集約させ GPL を適用している。現在は FSF (Free Software Foundation)も GPL の位置づけを微妙に変えてきている節もあり、微妙なところではあるのだが、そもそも GPL を適用すること自体が、けっこう無理筋なプロジェクトだったように思う。これは検証されてよいことがらだと思う。

 http://www.seagaia.org/sg2004/manuscript/minagawa.html

 http://archive.is/OOum3

ここなんか見ると、なんかこうもやっとする


その後、様々な人がこの点を指摘するようになったようだ。
(個人的には、GitHub リポジトリでのプルリク・コードレビューがほぼない、が興味深かった)

ついでに言っておくと LSC 開発時代の後半くらいから、当の LSC が明確に「OpenDolphin  は GPL である」とは明確に言ってない。
メドレーがどうするか知らないが、どこかでここらへんのゴタゴタは仕切り直すかもしれませんね。

(追記)『OpenDolphin -wiki風解説-』などもご参考に。私の疑問をソースコードレベルで調べてくれました。



京都大(当時。国立保健医療科学院) 小林慎治氏の事実誤認について


関係性がよくわからないのだが、京都大学に小林慎治氏という(任期付きの)教官がいる(現在は国立保健医療科学院)。この人は MML には関係しているかもしれないが、OpenDolphin には一行のソースコードの提供もおこなっていない。
なのだが、どこかの web 上のページで(あった、ここだ) LSC版dolphin → OpenOcean の fork を

正確にはforkのforkのfork

などと紹介していたが、これは完全に誤りのようだ。
あまりに自信満々で解説してあるので、一瞬つられたのだが、ありえない。
PHAZOR Team も解説しているが、

LSC版dolphin → 猪股先生版 OpenDplphin-2.7mOpenOcean (0.0.1)

なので、fork の fork というのが正しい。
ソースを追っていって追加された機能などを確認していれば、間違えようがないのだが?
(「京大の」見解ではなく、小林慎治の個人見解のようですね。MOSSというのも法人格すら持たない任意団体のようです)

(追記)結局、こうなったようです。

(追記2)OpenDolphin-2.7m のメンテナである猪股弘明氏がソースコード上からも LSC dolphin → dolphin-2.7m が確認できることを『ソースコード嫁』で述べています。
データ保管の基本となるモジュールに関係する部分で、黎明期の電子カルテがどのようにしてカルテ記載内容をデータベースに保管していたかを簡潔に示していますので、こういったことに興味ある人には一読を勧めます。

京都大(当時。国立保健医療科学院) 小林慎治氏の日本語使用能力について

あと、これもちょっとどうなんだろ。(初出は『男って』)


「確認してください」という意味では、「査収」の方がいいようだけれど、聞いた話ではメールの内容を精査してください、という文脈で使ったらしいので、日本語的には特に問題ないように思う。

なお、上の画像のコメントは OpenOcean のブログに彼自身が投稿したもので、ご本人の要望通り『著作権法違反が疑われるコメントは掲載できかねます』で「公開」された。
ただ、なんでこの手のコメントが公開されないのか、上の画像などでわざわざモザイクをかけていたのか理解できてなさそう。


京都大(当時。現在は国立保健医療科学院) 小林慎治氏のGPLの解釈について

私なんてある意味ロートルなんで、最新の知識には自信はないのだが、GPL の解釈なんて IPA(情報処理推進機構)の解釈に従っていればいい、くらいに思っていた。GPLv3 公開当時、問題になったのは、Linux を組み込みで使う場合の公開義務あたりの解釈で著作権表記云々が問題になることはなかったように思う。
実際、Unix 系のコマンドなんてそのコマンドの作成者とは別に (C) FSF となっていることが多い。この場合の (C) はそのプログラムをリリース・管理している団体という意味でしょう。GPL 的なライセンスでいうところの「著作権表記権」とは違う。
GPL などを制定している FSF(Free Software Foundation)自体が、そうしているのだから、それを「違う」というのは、どうなんだろうね。
テキストの多解釈はあってもいいと思うが、OpenDolphin-2.7m や OpenOcean が GPL に違反しているようには私には思えない。


MacAppStore で公開するオープンソースアプリの著作権表記について

HorliX に関してこれもあれこれ批難めいたことを述べている人がいるようだけど、著作権表記は基本的に開発元・配布元の組織・個人名になるようだ。
例えば、OsiriX 派生ソフトの一つ(Osiri-LXIV)は AppStore 上では下図のような著作権表記なっている。
私は、AppStore 上ではアプリを配信したことはないので確かなことは言えないが、このような表記はどちらかといえばアップル側の要請ではないかと思う。

この点を踏まえると、HorliX が著作権表示違反をおこなっているというのは的外れもいいいところのように思う。

EHR共同研究講座


小林氏の所属は、当時、一応「京都大学」となっていたので、つられたことのだが、正確には「EHR共同研究講座」である。これは、いわゆる本科の医学研究科ではない。企業との共同研究講座というような位置付けである。だから、小林氏が主張している(L)GPLの解釈は、京都大学の公式のものではなく、あくまで個人的な解釈に留まるようだ。
医学研究科、知財部とも「あれは小林氏の個人的な解釈であり、京都大学とは一切関係ない」・「あまり一般的とはいえない。独自解釈でしょう」だそうである。
また、MOSS という組織も「京都大とは関係ない」そうである。


保健医療科学院の小林慎治


やはり、幹部から厳重注意となったようです。


小林慎治の知財権の理解度


特許の読み方少しは勉強しましょう」と言われるレベル、のようです。



小山哲央の悪意のある誹謗中傷ツィート

今となってはアレだが、これもひどいね。
背景事情を知らなかったとはいえ、常識人が、普通、こんな一方的な悪意のあるツィートをするだろうか?
「故意に」という表現とか拡散目的でのハッシュタグの使用だとか、デマ拡散の片棒を担いでいるとしか思えない。
社会人のマナーとして極めて疑問なので、そのまま、貼り付けておきます。
なお、2019 年頃の背景事情に関しては、猪股先生がここから始まる一連のツィートでかなり詳しく説明されています。 

現在では元のツィート
https://twitter.com/tkoyama010/status/1106108107044741122 
は削除されている。
事実を知らされて、一応は謝ったとかいう話だが、そんなみっともない真似するくらいだったら、最初からこんなことしなければいいのにと思う。

建築土木系の FEM(有限要素法)を用いた構造解析が専門のようなのだが、難解な分野だけに
技術研鑽に励むとか他に有意義な時間の使い方はいくらでもあるだろうに。


その後の話

結局、OpenDolphin に関しては、現在(2022)、メドレーが「著作権を完全に保有している」ようです。
「和歌山の先生」こと増田茂(医師)はいまだに自分が関与した部分があり、著作権があると主張しているようですが、ちょっと無理筋ではないでしょうか。
プログラムの著作権に関しては、(文芸作品などとは違い)法人が所有しても構いませんし、譲渡可能なものです。
メドレーが完全保有しているということは
・増田茂氏開発部分をメドレーが買い取るか何かして所有した
・そもそも増田茂が開発したと称していた部分も契約上そうなっていただけに過ぎなかった
という経緯があったとしか考えてみようがありません。
どちらにせよ、著作権がうつった以上、(部分的にも)著作権があると主張するのは、法的にもまずいように思います。

また、実運用上もガイドラインでバックアップシステムの具備がほぼ義務付けられました。
公開されているソースコードをビルド・デプロイしても、バックアップ機能はありませんから、OpenDolphin 単体では、実運用は難しいでしょう。(というか使ってたらガイドライン違反です。)
OpenDolphin が登場して臨床家の眼に留まるようになってから、かれこれ 20年近くなりますが、バックアップシステムを作成できたのは、OpenDolphin-2.7m 系列のみです。
逆に 20年近く携わっていて、この手のユーティリティソフトを作成できないチーム・個人は、開発体制に問題があると考えてよいでしょう。