大晦日

そうこうしているうちに12月になりました。
「ああ、一年が過ぎたんだ」
特に強い感慨もなく、そんな風に淡々と受けとめていました。
大晦日になって、「紅白でも見るかな」とそう思いました。
すごく見たい、というものでもないですが、どうしようもなかったこの一年を締めくくる儀式のようなものとしてそうするのが適当に思えたからです。
特に印象に残っているようなものはないけれど、ゴジラやら逃げ恥やらピコ太郎やらといった企画モノはそれなりに愉しめました。
そういった雰囲気に乗せられたせいもあるのでしょうが、会社を追われる原因になったシステム上のバグにもう一度向きあってみようかなという気分になったのでした。
寝床脇にあるPCを立ち上げ、エディタを起動。
コンパイルしてソフトを走らせる。
やはりあの時と同じようにある個所で原因不明のエラーがおこる。
「やはり、これには根本的な間違いがあって、自分の力では太刀打ちできなかったんだ」
これまでと同様そのように思いましたが、この日だけは妙に冷静なところがあって「自分の書いたコードは間違いないとして、周囲の環境がおかしいとしたらそれはどこか?」と発想を切り替え実行する余裕がありました。
果たして、再度、トライすると...。
きれいに動きました。
バグを取り除いた瞬間です。
もちろん、バグは一箇所だけではありません。でも、最大の難関を突破した感覚はありました。そこから、深夜の勢いにまかせて次々にバグを修正していきました。

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